脚を組んで座ることが膝などに及ぼす影響についての新説

長時間座っている生活習慣は、がんや糖尿病、心疾患など多くの疾患に至るリスクを高めることが、明らかにされています。そしてさらに、座りながら脚を組むことが悪いのかどうかという話題を、今回は取り上げます。

説明する医師

ニューヨーク大学ランゴーン医療センター(NYU Langone Medical Center)の指導医ナレシュ・C・ラオ博士(Dr.Naresh C. Rao)が、脚を組んで座ることが膝などに及ぼす影響について新説を打ち出しました。

デスクワーク中心で万年腰痛の筆者としては、実は脚を組んでいる方が、組まない時よりもはるかに楽なのです。なのでこの話題は、かなり切実なものとなりそうです。

reaf 静脈瘤と血圧上昇に関する通説を否定

脚を組んで座ることで、静脈が太くなってコブ状に浮き上がってくる静脈瘤の原因になるという通説がありますが、ラオ博士は「静脈瘤は遺伝する傾向があり、加齢や肥満によって引き起こされる」とこの通説を否定しました。

また、長時間座っていることと血圧上昇に関係があるが、脚を組んで座ることが高血圧症にはつながらないと言います。

reaf 膝への悪い影響について

脚を組んで座ることは上の膝が下の膝を圧迫し、膝は不自然にねじれると指摘します。脚を組み替えることでその障害は軽減されるという説にも疑問を呈しています。

脚を組んで座ることは、人間工学的にみても骨盤がゆがんで引っ張られるため、骨盤によくないということです。

reaf 既に膝が痛い場合は脚を組むことで悪化する

ラオ博士は、「ゆがんだ姿勢で座ることから来る慢性的な機能障害をたくさん見てきた」「脚を組むことが、膝痛につながることはないが、既に膝が痛い場合は脚を組むことで悪化する」と言います。

膝の悪化は体幹の強さや背中と腰の機能に影響を与えます。脚を組んだせいで膝が痛いと訴える人に対しては、まず股関節と下部体幹に対応すべきで、理学療法や整骨で症状を緩和し、先々のダメージを予防するべきだとアドバイスしております。

reaf それでも長時間座るなら、この座り方

いくら健康に悪いからといっても、仕事や勉強など、長時間座っていなければならない人はたくさんいます。その対策としてラオ博士は「脚をまっすぐに伸ばし足を約30センチ前に出して座る。または足が平らになる高さの台に足を乗せる」ことを提案しています。

長時間座っていなければならない仕事に就いている患者さんには、55分座ったら5分歩き回るようアドバイスし、それだけでずいぶん違うと言います。

「人間の体は動くためにできていて、膝が痛かったり肩が痛かったり、体調が優れないのは、体に無理をさせているか、人間工学的に間違った座り方をしているために人間が本来持っている力を生かすことができなくなっているからだ」

ちなみにラオ博士自身はスタンディングデスクを使用し、できるだけ動き続けるようにしているそうです。

(2016/10/28)


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